2015/07/27
今回は、京都のお寺さんに納めたキッチンのご紹介です。
江戸時代からのお庭があるというお寺さんの改築工事で、建物に使用されている檜の柱や床材はもちろん、欄間などどれもこれも流石に立派な素材ばかりで、あまりの豪華さに溜息が洩れる建築です。
そこに納めるキッチンとあって、お施主さまも随分吟味されていたようです。
檀家さんなどお客様が集まられるスペースで、皆さんで使用されることが多いキッチン。
キッチンの存在を主張することなく、シンプルでありながら、空間に馴染むものをと考えていらっしゃいました。
キッチンカウンターの手元は隠れるように、圧迫感の無い高さ(H1000)のパネルを設け簡単な食事もできるようテーブルも一体型でデザインしました。
レンジフードも丁度小壁で隠れており、来られたお客様はキッチンの存在にほとんど気付かれないそうです。
全体のお色目は、室内で使用されている檜などのお色目に馴染むようにとパールが少し入った上品なベージュ系の素材を選ばれました。
テーブルや手元を隠すパネルの小口には、浮造りのように木目の凹凸が出た質感の素材を用いています。濃いお色目にされる事でキッチン全体を引き締めるアクセントとなっています。
パースでもご確認いただいておりましたが、和というよりモダンなキッチンが想像通り本当に空間に馴染むのか、お施主さまも少し心配されていたそうですが、完成すると違和感なく、家具としてそこに置かれているようなイメージにとても喜んでくださいました。微妙なお色目やデザインなどオーダーならではの仕上がりとなりました。
お寺のお写真も少し撮影させていただきました。
江戸時代からのお庭も本当に素敵で、少しご紹介しておきます。